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2012年6月22日金曜日

演出ノート4(筒井):新田さんに何かが舞い降りたの巻

6月21日(木)天気:雨
担当:筒井加寿子


梅雨に入って、毎日雨つづきですね。

いま私たちのチームは、京阪東福寺駅の近くにある
「スペースイサン」で稽古させていただいております。
こちらのオーナー・松浦武男さんには
たいへんお世話になっておりまして、
さまざまなご厚意に毎日涙が出そうになっています。
2008年にわたしが一番はじめに演出した
『結婚申込み』の直前稽古もイサンでやらせていただいて、
そのときもなにかと面倒をみてくださいました。
そんなイサンに先日泥棒が入ったという話を聞いて
いたたまれない気持ちになりました。
泥棒した不届きなやつらには、
即刻イサンに物品を返却してお詫びしてもらいたいです。

稽古のほうは、相変わらず三歩進んで二歩下がる
といった調子でどうにかこうにか進んでいます。
振り返ればここまで数々のアイデアが水の泡になりました。
作品をつくるというのはそういうことの繰り返しですが
今回はとりわけお流れ回数が多かった気がします。
でも、七回転んでも八回起き上がればなんとかなるわけで。
きょうもまた、何回目だかの起き上がりが発生しましたので
まだまだあきらめずに残りの時間を過ごしていきたいです。

きょうの稽古では、新田あけみさんが何を思ったか
舞台上で突如AKB48のダンスを踊りだしていらっしゃいました。
あいにく目撃したのは私と藤原大介さんのふたりだけでしたが、
ここまで素敵なマダムとして稽古場に君臨してきた
淑女・新田さんにいったい何が舞い降りたのか、
確かめることもできないまま
稽古に入らざるを得なかったことはたいへん残念でした。
明日あたり、改めてもういちど踊っていただこうと思っています。

2012年6月15日金曜日

演出ノート3(筒井):演出助手・岩田さんの太い肝について


6月14日(木)天気:はれ
担当:筒井加寿子


みなさんこんにちは。
3回目の演出ノートになります。

先日、はじめて通し稽古をやりました。
とはいってもごく粗いもので、ひとまず通してみた、というだけのもの。
限られた時間のなかで短くシーンを区切って稽古していると
全体像をどうしても見失いがちですので、
完成にはほど遠くても通してみたことによる発見はとても多くありました。
やろうよ、ととりわけプッシュしてくれた演出助手の岩田さんには大感謝。

私としましては演出助手というポジションを設けるのは
今回がはじめてなんですけども、
岩田さんの手助けはすでに現場でとても大きなものになっています。
いままでは作品づくりで悩みが出て来たら
家に帰ってうーうーひとりで唸ることが多かったんですけども、
稽古中や終わったあとに岩田さんと会話していると
ひとりで考えているよりもずっと話や発想がひろがるのです。
俳優ひとりひとりにたいしても私が知らないうちに
細やかなところを何かとアドバイスしてくれているようです。
彼女は普段私の主宰するルドルフに出演してくれていて
これまでに何度も共演しているので、
私の得意分野(?)も、逆にとても弱いところも
いろいろわかってくれているのも非常に頼もしく思っています。

そしてなんといっても岩田さんの働きにおいてもっとも大きいのは、
クールキャッツ高杉くんにたいするとてつもない遠慮のなさです。
キャッツくんはもともと無口なほうらしいのですが、
今回はとりわけ稽古場が見知らぬ年上だらけのなかにあって
けっこう緊張していたのではと思います。
しかし、岩田さんは稽古ではじめて会った時に
「私ちっちゃい人好きなんです」という
ともすれば無礼なんじゃないかと思われる言葉をサラリと放ち、
数回目の稽古ではストレッチ中に露わになったキャッツくんのおなかを
「わあ〜」と嬉しそうにしながら素手でぺちぺちと触り、
はじめての飲み会においては「おい、キャッツ」と
呼び捨てにしていらっしゃいました。
わたくしめのような小心者にはとてもできない所行です。

きょうは仮の衣裳を着たキャッツくんの姿を撮影しようとしたら
頼んでもいないのに一緒に画面におさまっておられましたし、
キャッツくんの髪型を織田裕二風にして大喜びしておられましたし、
岩田さんのキャッツ好きはとどまるところを知りません。
出会って間もない年下男子の心に
明るい笑顔でズカズカと土足で踏み込んでいく、
岩田由紀さんはそんな素敵な大人の女性です。

以上、どこが演出ノートなんだと突っ込まれてもしかたのない
第3回演出ノートでした。
さて、いよいよ佳境。これからわたしはさらにねばねばしていきます。

2012年6月8日金曜日

演出ノート2(筒井)


6月7日(木) 天気:はれ
担当:筒井加寿子


1週間ぶりの執筆になります。おひさしぶりです。

先週アップされた駒田大輔さんの稽古場ブログのひどさについては
わたしからお詫び申し上げたいと思います。
駒田さんはルックスはわるくないと思うのですが、
あのように多少というかかなり残念なところがあります。
ルックスを無駄遣いしつづけて三十数年。
このまま駒田さんは残念なおじいさんになるのでしょうか。興味深いです。
関係ないですが、↑この行の入力中に「駒田さん」を途中まで打って
間違えて変換ボタンを押してしまい、「駒ダサん」になりました。
誤変換とはときに真実をつきつけるものなのかもしれません。

さて、先週はわれわれの稽古場で
なにがおこなわれているかについて書きました。
そしてその作業に入るまでにさまざまな下準備が必要、
などと含みを持たせた書き方をしてしまいましたが、
この下準備もとくに何の変哲もありません。

・脚本を繰り返し読む。
・気になったことはメモする。
・必要そうであれば資料をあたる。
・脚本のどこに興味が持てるか探る。
・俳優と脚本について話す。
・メモがたまってきたらときどき読み返す。

今回はおおむねこんなかんじでしたし、
現在もつづけています。

このなかでも、「脚本のどこに興味が持てるか探る。」のところは、
とりわけ苦労するところかもしれません。
「わー、おもしろーい!」と感じるだけならできますが、
そういう「なんかいい感じ」を形にしていくには
俳優やスタッフとの共同作業のためにも
どうしてもことばにすることが必要になるので、
なにがどう良い感じなのか、何に自分がひっかかっているのか、
時間をかけて探っていきます。

そのために、メモをとることがなかなか役に立ちます。
殴り書きのようなメモを読み返してみると
ぱっと見違うことを書いているようでいて、
よくよく見ると繰り返し同じことを書いていたりするので
ああ、私ってこういうことに興味があるのね、
と、なんとなくまとまっていくのです。

今回、考えがまとまるかどうかはまだまだわかりませんが、
ひきつづきこのような作業を続けていきます。

以上、演出ノート?でした。

2012年6月1日金曜日

演出ノート1(筒井)

5月31日(木) 天気:はれ
担当:筒井加寿子


こんにちは、筒井です。

きょうは、第1回演出ノートということで、
わたしたちの稽古場で何が行われているのかについて
書かせていただこうと思います。

おおむね、このような流れで稽古しています。

--------------

1.舞台に立って、やってみる
↓
2.「なんか変だな」というところが出たら、とめる
↓
3.別のやりかたを演出もしくは俳優から提案する
↓
4.やってみる
↓
5.それでも変だったら別の手を考える
または
考えても無理そうならとりあえず先に進み、やれるところからやる
↓
1.にもどる。以下繰り返し

※必要に応じて、わからないことが出たら話し合う

--------------

このような感じで、ごく普通のトライ&エラーの繰り返しです。
この作業のなかでは、以下のようなことに気をつけています。

・バランスの良い「なんか変だな」の発見になるよう、演出としては集中しつつもリラックスしてぼけっと見る。見ているときの姿勢はニュートラルになるように。
・「なんか変だな」をことばにするとき、可能な限り俳優に伝わる具体的なことばで言えるようにする。ただし、具体的になりすぎると俳優の演技を無用に固定してしまうので注意。
・「なんか変だな」が本来的にどこから発生しているのか、ゆっくり探る。実際に発生しているところよりも、ちょっと前のほうだったり奥のほうだったりすることが多いので、「なんか変」ポイントだけにこだわらないように注意する。

ここまで書いてみて、あまりになんの変哲もない作業だと我ながら思いますが
ほんとにこんなことばっかりやってます。

このトライ&エラー作業に入る前にはさまざまな下準備がありましたが、
それはそれで長くなるので、
次回の稽古場ブログに書こうと思います。

2012年5月27日日曜日

はじめまして。(演出・筒井)


5月27日(日)天気:はれ
担当:筒井加寿子


はじめまして。

『建築家M』にもうひとりの演出家として参加させていただきます、
筒井加寿子と申します。
よろしくお願いいたします。

以前から田辺さんの脚本を一度演出してみたいと考えていまして、
今回やらせていただこうと決めた理由はそこに尽きます。

なぜ興味をひかれたのか最初のうちはよくわからなかったし、
3月に個人的に参加した試演会で田辺さんの作品を上演したときも
そこらへんまではよくわからなかったのですが、
今回稽古に入る前に脚本を読みながら考えたり、
稽古がはじまってから俳優・スタッフと作品について話をするなかで、
自分がふだん気になっていることと脚本に書かれていることが
つながる部分があるからかもしれないな、といまは思います。
その問題が「これです」とここで言ってしまうと
作品がとても不自由になりそうな気がするので、
それが何であるかについては書かないでおきますが…。

これからの創作過程のなかで
そうした思いをどれほど作品のなかに反映させ、
しかもそれが自分たちのなかだけで
終わらないところまで持っていけるのかわかりませんが、
そうした思いを大切にしつつ、
あせらずじっくりな稽古の時間を過ごしていきたいと思います。

すでに稽古のほうは始まっています。
いままでとすこし違うプロセスですすめているので、ちょっと怖いです。
でも、この「ちょっと怖い」があるくらいが、
ちょうどいいのかもしれません。

今後、このブログにキャストの皆さんからも
稽古場のようすがレポートされていくと思います。
よかったらちょいちょいのぞいてやってください。
よろしくお願いします。

筒井加寿子